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不動産市場を牛耳るモルガンスタンレーの暴走

 投稿者:Legacy of Ashesの管理人  投稿日:2014年 2月 6日(木)23時05分55秒
  通報 返信・引用 編集済
  http://kikuchi-blogger.blogspot.jp/2008/10/part1_10.html

「モルガン・スタンレー出入禁止」

今年4月下旬、不動産バンカーたちの間に、不穏な情報が飛び交った。米系投資銀行「モルガン・スタンレー証券」(MS)が、森ビルから出入禁止処分を食らったというのだ。六本木ヒルズのオーナーでもある森ビルは都心に多数のオフィスビルを所有している。
「森ビルの森稔社長は、MSのティエリー・ポルテ元社長(現新生銀行社長)とも個人的な友人で、上海で建築中の世界量高層のビル『上海環球金融中心』のファイナンシャルアレンジャーをMSに任せるなど、密接な関係でした。情報はデマだと思ったのですが……」(投資銀行のバンカー)

ところが、ほどなくして「森ビルが公開準備を進めているリート(不動産投資信託)の主幹事からMSを外した」という続報が入ってきた。

「森ビルのリートの主幹事獲得のために、年初から、ゴールドマン・サックス(GS)のヘンリー・ポールソン会長(当時)、MSのジョン・J・マック会長、UBSのビーター・ウフリCEOといった大物が、森社長を表敬訪問するために〝ヒルズ詣で〟をしていた。すでにMSは当選確実で、GSとUBSが最後の椅子を争うと思われていた」(外資系投資銀行幹部)

しかし、主幹事を獲得したのは、みずほ証券、GS、UBSの三社だった。MSは、日本国内で約2兆円もの巨額の不動産投資をしている。不動産投資の分野では、〝最強外資〟のGSでさえ歯が立たず、MSは〝陸の支配者〟と恐れられていた。それだけに、MSの牙城を崩したGSとUBSには、同業の不動産バンカーから「良くやった」と絶賛するエールが届くことになる。

一方のMSは、会長のトップセールスも実を結ばず、「取れて当たり前」のマンデート(委任状)を逃し、敗北してしまった。森ビルとMSの間で何があったのか。この謎を解き明かすには、まずMSが日本で不動産投資の覇権を握るまでの歴史を振り返る必要がある。

平成9年、MSの不動産部隊は、インド系米国人のソニー・カルシを中心に、日系人のフレッド・シュミット、住友不動産出身の古川尚志、ロンドンから呼び戻された茂成吉彦など、20人はどのメンバーで新たに組織された。

「最初は、外資が不良債権や不動産を買い取ると言っても門前払いでした。唯一アメリカで不良債権ビジネスを経験したカルシは日本語が出来ない。そこで日系人バンカーも何人か来日しましたが、結局、時間をかけて大京を口説き落としたのは、古川さんだったのです」(MS関係者)

平成10年3月に大京の賃貸マンション1200戸を一括購入したことを契機に、MSの成功物語がスタートする。MSは、紀尾井町ビル、ウェスティンホテル東京、新神戸オリエンタルホテルなど、経営危機に陥った日本企業から吐き出される不動産や不良債権を買い漁った。

「MSは、GSなどと違って単純な不動産の転売をしなかった。債務者と交渉して不良債権の回収をする際は、その工程をすべてデータ化して、格付け機関に客観的な資料として提出したので、MSの不動産は常に高い格付けが得られました」(同前)

そして、MSが買った大京マンションのデューデリジェンス(審査)とアセットマネジメント(資産運用)を一手に請け負うことで成功したのが「パシフィックマネジメント(PMC)」の高塚優である。一介の不動産コンサルタントに過ぎなかったPMCは、その3年後に店頭公開し、今では東証一部上場を果たすほど急成長した。

「我々は、日本の不動産を底辺で買い支えた」MSのバンカーたちはこう自負している。彼らは、時には一刻も早く不良債権を処理したい邦銀から「数百円」から「1円」という捨て値で不良債権を買いとったが、それを「ハゲタカ」と批判するのは負け犬の遠吠えに等しい。

不動産融資の総量規制で地価が昭和50年代前半の水準にまで暴落した「市場の歪み」を利用するビジネスを知らなかった日本企業、さらに歪みを放置した金融機関と行政が敗北しただけである。MSは、真っ当なビジネスで「陸の支配者」となったのだ。

初出:外資凋落-不動産市場を牛耳るモルガン・スタンレーの暴走『週刊文春』2006年9月28日号

平成15年末。MSのニューヨーク本社と東京オフィスの間で、重大な会議が繰り返された。「日本の不動産投資から撤退して利益を確定するか」「このまま日本で投資を続けるか」……。すでにMSは日本に1兆円規模の投資をしていた。撤退しても、自前のファンドの出資者である機関投資家には充分な還元ができる。しかし、最終的に「今まで以上に不動産投資のポジションを高める」と、いう決断が下された。

翌年1月、MSは「日本レジデンシャル投資法人」(日本レジ)の新規公開で、初めてJ-REIT(日本版不動産投資信託)で主幹事を務めた。日本レジの母体企業は、先のPMCである。

「この年から、三大都市圏の地価が急激に高騰した。そして、多くのデベロッパーがリート市場への参入を目指すと、大量のオフィスビルを保有するMSに、『物件を売って下さい』と頼むようになった」(不動産バンカー)

数年前と立場が逆転し、MSは保有する膨大な、物件をリートの投資法人にも売却するようになる。リートとは、金融商品の一種で、複数の不動産物件を保有する投資法人が、賃貸収入などで得た利益を投資家に配当金として還元する仕組みである。日本では5年前に東京証券取引所に新設された。一般の個人投資家もネット証券などを通じて簡単に取引が可能で、少額で不動産投資に参加できることで人気を集め、運用資産総額も5兆円を超えようとしている。もっとも、リートは法整備が追いつかず、数々の問題を指摘されてもいる。

三菱地所住宅販売出身で、リートアナリストの山崎成人氏が解説する。

「リートは、投資の受け皿となる『投資法人』とアセットマネジメントを担当する『運用会社』で構成されます。運用会社の株主にはリートを組成した『オリジネーター』という設立母体企業がいて、運用会社の役員も兼務している。母体企業が保有する不動産を運用会社が買う場合、『購入は妥当か』『価格は妥当か』という二点が問題になりますが、この両者は表裏一体なので、運用会社は『コンプライアンス委員会が審査した』と発表するだけで、審査内容は全く公表されないのです」

また、元建設会社社長で、一級建築士の山本明彦衆院議員(自民党)は、不動産鑑定の〝曖昧さ〟をこう指摘する。

「不動産鑑定士は公的な資格ですが、会社と監査法人の関係と同じで、どうしても金を払って鑑定を依頼する業者の意向に従わざるを得ない。役所は必ず二つ以上の鑑定を取りますが、リートの物件購入が適切かを検査する法的な基準が無く、運用会社の判断だけに任されている。一般の個人投資家が参入する市場である以上、リートの透明性を高める必要がある」

仮にリートが高値で物件を購入すれば、投資家に支払うべき利回りが下がる。利回りが下がればリート株価が下落し、当然、投資家が不利益を蒙ることになる。つまり、そもそものリートの仕組み自体が「利益相反」のリスクを孕んでいるのだ。MSは、こうした抜け穴のあるリート市場を巧妙に利用して、自社のファンドが所有する物件を次々に処分している。

これまでMSが主幹事をつとめたのは6社で、このうちで公開時にMS関連物件を購入していたのは4社、総額943億2200万円の不動産をリート市場に送り込んだ計算になる。不動産バンカーはこう指摘する。

「MSのファンドにも出資者がいます。MSは出資者のために『最高値』で不動産を売る義務がある。その一方で、地方銀行などの機関投資家に、『優れた金融商品です』と、リートを売ることで手数料を貰うわけです。また、わずかとはいえ、リートの運用会社にもMSが出資している以上、物件を『最安値』で買うように求めなければならない。どこの利益を最優先しているのか分からなくなってしまう。明らかな利益相反です」

なぜMSは多くの物件を売却し、主幹事も獲得することができたのか。外資系の不動産バンカーが証言する。

「もちろん6社の主幹事をとることができたのはMSの営業努力でしょう。しかし、一部の幹部バンカーは、物件と主幹事を交換条件にする営業活動をしているのです」

投資銀行は、主幹事を獲得することで公募価格の決定に影響力を持つことが出来る。手数料は3.5パーセント程度だが、主幹事を獲得することは投資銀行のバンカーにとって最大の勲章となる。この幹部バンカーとは、MSの投資銀行部門で3年以上前からリートを担当しているS氏である。

S氏は、三井不動産からクレディ・スイスを経てMSに入社。今年、マネージング・ディレクターに出世したばかりだ。

「MSは、リートの目玉物件として魅力的な三大都市圏の一等地に優良物件を持っている。目玉物件はリート株価を左右しますが、昨年7月にプロスペクトが公募価格割れをしてから、物件至上主義よりも、多様な投資家層に支持されるポートフォリオを作ることが勝負になった。ところ。がS氏は、物件至上主義を捨てず、『ウチにはいい不動産があるよ』という営業を続けている」(不動産バンカー)

このS氏の営業手法が、森ビルからの「出入禁止」の原因だった。S氏は、森ビルのリートにも自社の不動産物件を売ろうとしたが、その価格が高過ぎたという。

「価格交渉をしている最中、S氏は森社長宛にメールを送り、『主幹事が欲しい』と、直接交渉を試みたようです。物件購入の見返りに主幹事を与えれば、利益相反になり、金融庁に咎められることも考えられる。会社を守るために森社長は『出入禁止処分』にしたのでしょう」(投資銀行バンカー)

結局、S氏は物件を売ることも、主幹事をとることも出来なかったという。さらに、MSが主幹事を務め、9月26日に新規公開が予定されている「日本コマーシャル投資法人」(日コマ)でも混乱が生じていた。

「日コマの母体企業は、MSの〝親密企業〟のPMC。PMCの高塚社長は、日コマでオフィスビルを中心に2000億円規模の巨大リートを作ることを目標にしていたが、8物件で600億円以上のMSの物件を組み込んだため、海外の機関投資家から〝利益相反〟と思われて、なかなか買い手が見つからなかった。そもそも、MS物件の購入価格の適正性について、PMC内部でも議論があったのです。ところがS氏は、『鑑定価格より高い金額で買えないルールを作っている東証は時代遅れだ』と発言し、PMCを唖然とさせたほどです」(不動産バンカー)

焦ったPMCは、他の投資銀行にも引受を任せようと水面下で打診する。この動きを知ったS氏は、PMCにこんな要求を突きつけた。

「S氏は、『主幹事のフォーメーションを変えるなら、物件を引き揚げる』と言ったのです」(外資系投資銀行幹部)

結局、MSが主幹事のまま日コマの公募は行われることになった。高塚社長は親しいバンカーに、「MSに逆らえるわけがない」と咳いたという。

情報源を秘匿するため詳細な記述は避けざるを得ないが、小誌は、S氏が「不動産の拠出」と引き換えに「引受主幹事」を要求するメールが、少なくとも2通、二法人宛以上に存在する事実を確認している。その内容は、「当然、主幹事はいただけるものと考えております」といった言い回しだが、交渉の経緯を知っている人間は、「MSの意図は明らかだ」と証言する。

「主幹事の選定と物件とは無関係であるべきです。公募価格を決めて投資家を集める主幹事に、物件取得まで牛耳られて『これを買え、あれは駄目だ』と口出しされたら、正常な経営が出来ない。リートの運用会社は、投資家のために適切に不動産の売買する義務があることは、『投信法』に明文化されてます」(不動産バンカー)

繰り返すが、適正を欠く取引によって配当金や価格が下がり、損失を蒙るのは一般の投資家である。

モルガン・スタンレーからは、「企業倫理・法令の順守を徹底し、市場の信頼を尊重しています。不動産投資に関わる取引においても、法規および業界基準に則り、業務を行っています」という一文が戻ってきただけだった。広報担当者に、「物件拠出の見返りに主幹事を求めるのはコンプライアンス上、問題が無いという認識か」と聞くと、「そのように受け止められても仕方がありません」(広報部・渋谷邦子氏)という答えが返ってきた。

金融当局は、不動産関連のファイナンスやリートを徹底的に調査している。五味廣文金融庁長官も記者会見で、「リートは一般投資家が購入するものですから、それを運用する投資信託委託業者等に対しては、必要に応じて投信法に基づく報告を求める等、投資家保護のために適切な検査、監督を行っていく」と明言している。

金融庁の厳しい姿勢にリートの関係者は、戦々恐々としている。MSを〝陸の支配者〟にしたカルシは、ニューヨークでグローバルの不動産投資部門のヘッドになり、シュミットはアジアヘッド、茂成は日本の投資銀行部門のトップに出世した。しかし、その地位が揺らぎ始めている。

己の利益を最優先するために一般の投資家を蔑ろにするバンカー、市場を歪めようとする投資銀行は、いずれ日本のマーケットでビジネスをする資格を失うことになるだろう。
 
 
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