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アラブの春の正体

 投稿者:Legacy of Ashesの管理人  投稿日:2016年 3月25日(金)18時31分14秒
  通報 返信・引用 編集済
 

2013/05/19 に公開

中東に訪れたのは、本当に「春」だったのか?

中東に訪れた「民主化」の波。独裁政権崩壊という同じような状況に見えて、その内実は?大きく異なる。なぜNATO軍はリビアにのみ軍事介入したのか?天然資源取引における?基軸通貨戦争とは。

重信メイ著
『「アラブの春」の正体 ――欧米とメディアに踊らされた民主化革命』

アラブの春の正体の目次

http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321207000019

関連記事:一番の武器は知ること

http://angel.ap.teacup.com/gamenotatsujin/1156.html

アラブの春の正体で検索してみると

http://search.yahoo.co.jp/search;_ylt=A3xTkOb2BfVWZ2sA5dOJBtF7?p=%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E3%81%AE%E6%98%A5%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93&search.x=1&fr=top_ga1_sa&tid=top_ga1_sa&ei=UTF-8&aq=&oq=&afs=

 https://cakes.mu/series/1399

第1回】私が『「アラブの春」の正体』を書いた理由

2013年5月9日

チュニジア、エジプトを皮切りに一気に広がった「アラブの春」とはいったい何だったのか。その内実を描いた『「アラブの春」の正体』は好調に版を重ね、現在、5刷を数える。「訪れたのは『春』ではなかった」と言う彼女が、この本で伝えたかったのは何なのか、そして、発端となったチュニジアのデモから約2年経った現在の姿とは。cakesにて4回にわたり、重信メイ氏の特別インタビューを掲載。(取材・タカザワケンジ)

──『「アラブの春』の正体』を書こうと思われた理由を教えてください。

重信 もともと「アラブの春」に関してはメディアが誤った情報を伝えたり、一般市民の感情を戦争支持の方向へリードしたことで、やがて戦争をあおる方向に向けられていったのではと考えていました。その結果、リビアでは大きな内戦になりましたし、シリアではいまでも内戦が収まっていません。

 ずっとメディアをウォッチしていて、日本においても現地で伝えられている情報とはズレがあることを感じていました。

 問題のある政権であっても、武力で問題を解決しようとすべきではないと思います。ですから、エジプトやチュニジアのように武器を使わずに、しかも、外からの勢力の手助けなしに政権を転覆させたことはすごいことだったと思います。その後に起きていることに対する評価はともかく、自分たちの手で武力を使わずに解決しようとしたということについては評価したいと思います。

 しかし、シリアやリビアの場合は、エジプトやチュニジアとは違います。たしかに当時の政権に対する不満が国民のなかにあったのはまちがいないと思いますが、国外の勢力が、エジプトやチュニジアの「革命」に乗じて、火に油を注ぐように国民をたきつけ、武器を提供したから内戦になってしまったんです。しかも、それをメディアがあおったことで、国際世論もそれを許す雰囲気になってしまった。情報って怖い、メディアの過ちって恐ろしいと思いました。

 私は普段から、いろいろな言語のメディアをフォローしたり、現地の友人たちと話したりしていたので、そのことに気づくことができたのです。日本語や英語を介した情報だけではフィルターがかかってしまうので充分ではありません。私の場合はアラブ社会で育っている点を活かすようにしているのです。この本を書こうと思ったのも、そこで得た情報を生かしたいと思ったからです。

──メイさんは中東で育って、2001年から日本に暮らしていますが、日本のメディアに接していて、実際の中東とは開きがあるとお感じになったんですね。

重信 日本と中東では距離が離れていますから、不十分な情報をもとにイメージを作ってしまうのはしょうがないところはあると思います。しかし、それだけでなく、言語や文化の違いが壁になって、ある事件や、政治的な決定の裏には必ずあるはずの理由が見えていないことがたくさんあると思います。

 自分たちの文化ではこうだけれど、相手の文化では違うかも知れないというところまでは考えが及ばないことも多いと思います。欧米のメディアのフィルターを通した情報か、不十分な理解のままの報道がほとんどだと思います。

──たとえば、何か例がありますか?

【 第2回】「アラブの春」への幻滅

2013年5月16日

旧来政権が続々と倒れた一連の民主化革命。「アラブの春」として喝采を浴びた、その流れの後で新たに生まれた政権は国民にとって本当に「より良い」ものになっているのだろうか? 全4回連載の今回第2回では、そのプロセスにおける民主主義のあり方について――(取材・タカザワケンジ)

──前回、「民主主義」は本当に正しいか、というかなり本質的な問題に触れましたが、民主主義の欠点は、たとえばどんなところにあると思いますか。

重信 アメリカ式の「民主主義」というと、結局は多数決がいちばん重要で、数の政治です。投票で多くの賛成を得た考えが、投票しなかった人や賛成しなかった人たちを支配する。たとえば、アメリカの武器の問題がそうです。1791年に制定された修正憲法第二条に基づいて、個人は武器を持ち「自己防衛」「組織的武装」もできる。背景には南北戦争を経て独立、建国されたばかりという時代の状況もあったと思います。当時の(建国)13州の賛成で成立したものを、現代においてもその必要性の論理を深く意識しないまま、アメリカ国民の多くが賛成している。そして、その結果として右派テロ集団によるオクラホマでの事件(1993年のウェイコ事件、95年の連邦政府ビル爆破事件)などにつながっている。
 100年後の人間が振り返って見たら、「なんて野蛮な国だったんだろう」と思うかもしれないですよね。

 「アラブの春」も似ているところがあって、問題意識を持っていて、良いアイディアを持っている人がいたとしても、多数派にならなければ世の中を変えることはできない。人間はお金や、個人の利益に左右されやすいので、人気があればいい政治かといえばそうとはいえないのが現実だと思います。

──とはいえ、少なくとも国民の意思を吸い上げるシステムは必要ですよね。それに、国民の知る権利も。

重信 そういう意味でもメディアの役割は重要です。正しい情報が広く行き渡らないと、民主主義も機能しないし、どんな政治システムもうまく回らない。少なくとも、いまの『民主主義』政治システムのなかでは、少数の人が問題意識を持つだけでは何も変わらない。できれば、大勢の人が知識を得て、納得するまで話し合ってから決めたことで社会が変わるほうがいいわけですから、そのためのメディアの責任は重大です。後はメディアリテラシーも含めた教育ですよね。

 いまの世の中は、一人ひとりが努力しないと持続的な変化は起こらない。エジプトやチュニジアの例を見るとそう感じますね。一時の怒りで政府を倒しても、社会が良い方向へと変わるとは限らない。

──本書でも触れられていますが、「アラブの春」と言われながらも、政権を倒した国の国民がそれ以前より良い政権を作れているとは言い切れない。

【 第3回】「アラブの春」とパレスチナ

2013年5月23日

中東情勢を語る上では欠かすことのできないイスラエルとパレスチナ問題。一連の民主化革命はどのような具体的影響を及ぼしたのか。 全4回連載の今回第3回では、難民問題を含む具体的影響と今後の見通しについて訊いた。(取材・タカザワケンジ)

──前回は、アラブに共通した問題、イスラエルとパレスチナの問題に触れました。「アラブの春」はイスラエル問題にはまったくプラスにならず、むしろマイナスが起きていると。そこでうかがいたいのですが、それはどんな面においてですか。

重信 シリアでの内戦が広がるにつれ、近隣諸国に避難していく人々が増えていきました。そのなかにはシリア人だけでなく、在シリアのパレスチナ難民の人たちもいるのです。ダマス市内での戦場の一つが、シリアのいちばん大きなパレスチナ難民キャンプ「ヤルムーク・キャンプ」近く。15万人と言われる、そこの住んでいたパレスチナ難民の85%が戦争に巻き込まれないように、ヨルダンやレバノンの難民キャンプに逃れているのです。
 そもそも、援助を受けながら大変な生活をしている難民が住んでいるところに、さらにシリアからの難民を受け入れざるをえない状態です。もともと人口密度が高いところに、さらに人が増えるという厳しい事態になっています。また、トルコや北レバノンが反アサドにまわっているので、親アサド派のシリア人たちも行き場がなくてレバノンやヨルダンにあるパレスチナ難民キャンプにやってくる。

──そういえば、「アラブの春」の報道でパレスチナのことはほとんど触れられていませんでしたよね。パレスチナ自治区にも何か影響はあったんですか。

重信 ガザ地区からエジプトに入る「ラファファ」という国境地帯があります。ここで昨年の8月にイスラム原理主義者とエジプト軍との小競り合いがあり、エジプト軍人の16人が犠牲者となった。これでエジプトの国内問題が噴出しました。
 というのも、「アラブの春」の後、エジプトはムスリム同胞団系の政党が政権を取りましたが、特殊な国内事情によって、政府とは別個に軍が独立した強い権力をまだ持っているのです。それまでのエジプト政権は、ほとんど軍事政権だったので権力が統合されていました。それが今回の「革命」で権力が分裂したのです。その政府と軍との権力争いの結果として小さな武力衝突が故郷地ラファハで数回起こっています。
 報道では「ジハーディスト」と呼ばれるイスラム原理主義の武力勢力にパレスチナ人が40人ほど加わって、軍との衝突があったと発表されました。ムスリム同胞団系のハマスも加わっていたと一時報じられましたが、ハマス側は否定しています。

 その結果、ハマスの関与を排除するという名目で、国境が封鎖されてしまったり、開いていても通過が厳しくなってしまった。いちばん困っているのは何の関係もない、パレスチナの一般の人々です。

──では、今後の展望は暗いと。

【 第4回】アラブ社会を知るためのメディア案内

2013年5月30日

一連の民主化革命からメディア・リテラシーの重要性を改めて語る重信メイさん。連載最終回となる今回は、常に目を通すメディアを挙げていただくと共に今後の活動について話をしていただいた。(取材・タカザワケンジ)
──前回、アラブのことを知るうえで、この人の見方は信用できるということで、師岡カリーマ・エルサムニーさんの名前を挙げていらっしゃいましたが、メディアはどうですか? アラブのことを知るうえで信頼がおけるメディアはありますか?

重信 どのメディアにも報道の裏には政策的意図があると感じていて、どれか一つのメディアを参考にするのはおすすめできないです。
 自国のいろいろなメディアの報道を見たり、諸外国の報道も見た上で、初めて全体像が理解できるようになるのだと思います。情報の受け手側にそれが出来ていないところが、いまの中東を巡る報道の問題でもあると思っています。

 メディアはツールとしても政治と同じような影響力を持っています。政治家はそのことを十分にわかっているので、当然、利用しようとする。それによって、戦争が起こったりもする。これからは、メディアをどう見るか。一つひとつのメディアの報道の仕方、用語の使い方など、「メディア・リテラシー」は生きていくうえで、普通の人にとって必要な知識だと思います。「アラブの春」はそのことがあからさまになった例としても興味深いと思います。

 メディアは変わり続けるもの。特に情報のプレゼンテーションにおいては、常に新しいテクニックを生み出してくる。でも、受ける側も自身が気づいたことをシェアすることで、多くの人がメディア・リテラシーの知識を持つようになるのだと思います。

──メイさんがチェックしているメディアは?

重信 国際大手メディアのテレビで言うと、英語圏のCNN(米)とBBC(英)。英語版とアラビア語版はもちろんですが、他にカタールの「アルジャジーラ」(英語版とアラビア語版)や、サウジアラビアの「アル・アラビーア」と「MBC」、フランスの「France 24」という衛星放送局。また、それらとはまったく違う視点で報道をするイランの国営英語放送「PRESS TV」や、「ロシア・ツデーイRT」や「Al Mayadeen」などは見比べています。

 そうすることで、「こっちは取り上げているのに、こっちは取り上げていない」とか、報じる際の視点の違いから裏にある政策や意図が見えてくる。

 ほかにも地域政治が反映されるレバノン国内の放送局を見比べて、中東情勢の流れを見ています。本当は中国のCCTV(中央電視台)などの英語放送も見たいのですが、そこまではまだできていません(笑)。くわえてオルタナティブ・メディアをインターネットでフォローしています。例えば、「Democracy Now!」(米)、「ウィキリークス」のチャンネル、「Zeitgeist Movement Official Channel」のyou tube版など。

 これだけ目を通すのは、それほどスクランブルしないとだまされてしまうと思うからです。最近便利なのはこれらすべての放送が携帯電話で見られることです。

──新聞や雑誌、ニュースサイトはどうですか?

松岡正剛「アラブの春の正体」

http://1000ya.isis.ne.jp/1488.html

商品の説明

メディア掲載レビューほか

秘密 パレスチナから桜の国へ母と私の28年
 著者は「母」と「お母さん」という2つの単語を使い分けている。母とは血のつながった母親の重信房子を指し、お母さんとは家族として生活をともにして幼い頃面倒を見てもらった日本赤軍の女性メンバーを指す。

 国際テロリストとして捕らえられた母が、英雄として尊敬されるアラブ諸国で著者は大人になった。立場によっては正義が全く異なることを身をもって学んだわけだ。房子の娘であるという「秘密」を抱えたまま28年間国籍すら持てなかったが、母の逮捕後日本国籍を取得して日本で生活している。

 本書では思想を超えた母娘の関係や、ジャーナリストを目指す立場から米同時多発テロ後の報道についての批判を述べている。数奇な運命を背負った彼女にしか書けない1冊である。

内容(「MARC」データベースより)

日本赤軍・重信房子の娘が自ら綴った数奇な半生。国籍を持たず、身分を隠し、英雄の娘としての衿持を抱いてきた著者が、母のこと、仲間のこと、学生生活、恋愛…すべてを書き下ろした衝撃の手記。

著者について

■重信メイ(しげのぶめい)
1973年、レバノン・ベイルートで、日本赤軍リーダー・重信房子の娘として生まれる。1997年、ベイルートのアメリカン大学を卒業後、同大学国際政治学科大学院に在籍。2001年3月5日に日本国籍を取得し、4月3日、はじめて日本の地を踏む。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

重信/メイ
1973年、レバノン・ベイルートで、日本赤軍リーダー・重信房子の娘として生まれる。1997年、ベイルートのアメリカン大学を卒業後、同大学国際政治学科大学院に在籍。2001年3月5日に日本国籍を取得し、4月3日、はじめて日本の地を踏む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

トップカスタマーレビュー

テロリズムの昇華 投稿者  100名山  VINE メンバー 投稿日 2006/5/12
形式: 単行本 Amazonで購入
連合赤軍関連の本を読み進むうちに辿り着いた一冊。坂口弘から「リンゴの木の下であなたを生もうと決めた」「中東のゲットーから」と18冊目で、世の中をよくしたいという衝動の原点をこの本で見た気がします。同じ月の下で、今も同時進行するパレスチナ、アラブ民族とイスラエルの争い。空爆や銃撃戦は勿論、イスラエルからの暗殺におびえながら生きてきた著者。日本をこよなく愛し、日本人のアイデンティティを持ち続けてきた中東の家族達(日本赤軍)。死と隣り合わせに無国籍で過ごしてきた著者に教わる物は多い。ドキュメンタリーとして最高の一冊です。

考えさせられること多い投稿者  Bon Voyage!  投稿日 2012/1/28
形式: 単行本 Amazonで購入
この本を通じ中東問題に関心を抱くことになった。と同時に、テロリストの娘として28年間無国籍状態だったこと、隠し通さなければならない秘密、悩みが有っても他人に打ち明けられず一人で解決しなければならない苦悩。いずれを取ってみても、筆舌に尽くしがたいほどの苦労をなめて来た中でもしっかりと生きてきた筆者の強さというものを感じた。
住む場所を点々と移動せざるを得なかったことや、それに伴い人間関係を全てリセットする必要あったこと、子供時代には母親の秘密を分かっていながらも自分で抱えていたこと等、並大抵の苦悩ではなかろう。数奇な運命を辿った筆者だからこそ書ける内容、その一つ一つが強く頭の中に印象付けられた。多くの人に一読をおすすめしたい。

彼女もまた地球市民的発想をしている模様…投稿者  (?????)  投稿日 2013/8/14
形式: 単行本
無国籍で生きるとは。
海外で出生届も出しておらず長年無国籍でいた人間が、自分がどこの何者であるかを証明することの難しさについてわかった。

母、重信房子がパスポートの切れた日本赤軍テロリスト。
父が国を追われたパレスチナ人。どうやって生活していたのだろう?
アラブ世界では日本赤軍はヒーローなのだそう。だから当然のことながらメイも「日本赤軍はパレスチナを解放するための戦士で、頑張ってたんだ」という認識でいる。
アラブの国々では日本赤軍が歓迎されていたが、イスラエルからの暗殺の危険にさらされながら生きなければならない。
重信メイのメイは革命の命からきている。
メイ本人も無国籍のまま、重信房子の娘だとバレないよう日本人であることを隠しながら、PKOの支援を受けてレバノン他アラブの国を点々とする。
赤軍の仲間みんなで住む大家族の中、愛情一杯でメイを育てた。私達日本人にとって赤軍は恐ろしいテロリストだが、メイにとっては身近な温かい家族。
「武装闘争という母のやり方は間違っていたが、人間を大切にするという思いは正しい」と言う。
人間を大切にしていた人が、武装闘争をしてた??
私にはちょっと意味がわかりません。

メイは大学院まで進み国際政治やジャーナリズム...続きを読む ?

ある日本人女性の数奇な体験 投稿者  うみのさかな  投稿日 2011/2/16
形式: 単行本
無国籍であること・・・今まで考えてもみたことがありませんでした。
海外旅行の際に必須の赤いパスポート。
その重みを、私は考えたことがあるでしょうか?
自分が無国籍で、戦火のアラブで砲撃に怯えながら暮らしている。
そんな状況にいることを想像してみました。
頼る政府はどこにもない。チャーター機を飛ばして迎えてくれる
祖国はどこにもない・・・。難民の中には
幼いときに親を失い、出自も不明な孤児も多いでしょう。その上、国籍までない。
自分のアイディンティティはイスラム教徒であること、そして
祖国奪還のために戦うこと。そのためにテロリストとして
命を投げ出すことなんてた易いことなのかもしれない・・・。

下町風情が漂う日本の町並みを背景に立つ、エキゾチックな顔立ちの魅力的な
メイさんの写真を見ただけで、思わず手にとってしまいました。
パレスチナとその周辺国に起こっていることに関心なんて
これっぽちもなかったのに日本人女性の体験記というだけで、
こんなにも自分に引き寄せて考えられるのですね。
ノンフィクションの読み物として大変面白かったです。

ある年代以上の方には「重信」という苗字だけで「ああ、あの」となるのでしょうが、
私は本書を読んでインターネットで調べるまで
連合赤軍と日本赤軍の区別さえついておらず、「あさま山荘事件」も
両親の会話からしか知らない世代です。先日も永田洋子死刑囚が刑務所内で
病死した、というニュースがありましたが、こういった凶暴な女性達を排出してしまった
社会背景というのは、いったいなんだったのだろう、と考えてしまいます。
戦争や拷問、殺人などを起こすのは圧倒的に男性であるという認識でしたが、
イデオロギーを背景に過度の暴力に訴えることに抵抗がない女性というのも
中にはいるのですね。

重信房子はメイさんを出産し母親になったせいか、
自分の理想社会実現のため暴力に訴えたことを後悔(彼らの言い方をすれば自己批判)しているようですが、自分が最高指導者であった組織が起こした、テルアビブ空港で乱射事件での100人近い死傷者とその遺族に対する贖罪の気持ちはメイさんの記述からは伝わってきません。メイさん自身も、戦時下の生活が長く感覚が麻痺しているのでしょうか、アラブ社会の庇護のもとにあった自分の母親の逮捕・服役を何かヒロイックに感じているようです。

メイさんの最近の活躍はサーチしてもあまり目に入りませんでした。
この自伝の日本語は見事ですが、メイさんが受けた日本語教育を考えるとおそらく
メイさんの発言をもとに他のライターがまとめたものでしょう。
たぐい稀な経験の後、晴れて「無国籍者」から正真正銘の日本人となったメイさん。日本人として、真のジャーナリストになるために修練なさっていることを心から期待しています。


 
 
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